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先生、お気の毒です

2017年2月10日

京都の中学校の「英語」の先生が英語ができずに困っているという虚構新聞のような京都新聞のニュース記事がありました。

このニュースには興味深い数字が並んでいて・・・最低点が280点だったというのもあります(満点は990点なので100点満点換算で28点か大目に見ても29点ですね)が、750万円の予算を掛けて578点だった平均点が588点と10点しか上がらず、「合格点」の730点以上は2割しかいないにもかかわらず「2017年度内に中学校教員で英検準1級以上50%という目標」を達成し「英語科の授業は基本的に英語で行う」ために「自習を促し」ていくとのこと。もう2017年の2月ですよー。

ちなみに「英語のコミュニケーション能力を測るTOEIC」で評価しているとのことですが、もうその時点でズレたことをやっているのに気づく必要があります。今回出てきたスコアで明らかなように、スピーキングもライティングもその「コミュニケーション能力」には入っていません。つまり今回はリーディングとリスニングという理解力しか測れていない一方通行なもので、アウトプットを含む双方向の「コミュニケーション能力」はもっと低いでしょう。

今回京都の先生が吊るし上げられた形になりましたが、別にこれは京都だけの問題ではないと思います。「中学教員全体での英検準1級相当の達成率は昨年度の25・8%から34・5%に増えた」らしいので平均よりは少し低いのかも知れませんが、そもそも話せないという日本人にとっての永遠の課題があることと、じゃあその「合格点」の先生が現実問題として英語で英語を教えられるのか?ということがあります。

本当にそうしようと思うのであれば、現実的に考えて、英語で教えることを想定してTESOLなどの専門教育を受けた先生が(スピーキングや表現能力を無視したTOEICのではなく)その基準でフィルターにかけられた先生がやらないと、先生もかわいそうですし何よりその意味不明な授業を受けさせられる生徒が一番の被害者になります。

ですので、英語での授業は10年、20年先の話として動きつつ、近い将来の話としては予算が出せる範囲で希望する子供達に海外経験を1週間ずつでもいいから(そのかわりに修学旅行みたいな集団行動ではなくバラバラに)させてあげて、あるいはそんな予算がなければオンライン英会話でもいいのでとにかくアウトプットや本当のコミュニケーションの機会をなるべく多く作ってあげる方が現実的です。今の英語の先生は文法を(わかりやすく楽しく)教えることに徹していいと思います。

ついでにテストもTOEICではなくiTEPE-CATを含む本当の意味でのコミュニケーション能力を正確に測れるものにしていけば、少しは日本もこの冗談みたいな英語教育の状況から少しずつ脱して行けると私は信じています。